「あなたの名前はあきらっていうんじゃないかしら?」 唐突に女はそう言った。 「ああ、そうだ…でもなんで…」 俺は急に不安になった。本名を知ってるという事はこの女は何か俺の事をしっているやつかもしれない。 「もう2、3ヶ月前頃からになるかしらね、あなたを探して私達をずっと毎週のように尋ねてくる若い女性がいるのよ。」 そう、女によればその女性は 男の古い写真を持って 「中城あきら」という人を知らないかと聞き込みをしているという。 その熱心さはボランティアの仲間の間でも噂になっているくらいらしい。 「…」 もう 疑いようがなかった。彼女だ。 橋のとこでこっちを見ていたのは彼女だったんだ。 そして、婚約者だ。 といっても1年半前も昔の話だ。 あれから、病院を抜け出した俺をずっと探していたというのか…? 頭を打ったせいなのか最近の夢のせいなのか 俺は自分の過去を今やはっきり取り戻していた。 「大丈夫?まだ痛むのかい?」 いつの間には目から滴が流れていたらしい。 女は心配そうに見ていた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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