感情無くしたこの世界で 一体全体絶命逃走… ダラダラ流した嘘まみれの大人の流したインチキ妄想… (アルミ國土『路上の夢』) 空は何であんなに青いんだろう… 雲は何であんなに白いんだろう… 耳なりにはもう慣れた。街頭演説と車と人の話声の騒音のせいだ。 橋の上の段ボールの中からゆっくり、凍傷でとろけかけた足をかばいながら立った。 「さあ出かけるか。」 新宿西口付近のテリトリーを歩きだした。 すれちがう人には全て渇いた舌で舌うちをした。出来るだけ聞こえるように思いつくだけの愚痴を空気の中にはきだしながら。 固まった頭が珍しいのか それとも 強烈な臭い のせいなのか ジロジロ人々は俺を見ていた。 俺はさらに声を荒げながら罵倒してやった。 その時だった。 すれちがう人影の中にじっと俺を見つめる視線を感じた。 きっ と睨めつけるとそれは白い春服をきた女性が立っていた。 懐かしいものが込み上がってきた。名前が出ない。 ひどく似ているのだ。俺が探していた人に。 もう一度みるとそこにはもう人影はなく、いつものざわめきだけが残っていた。 俺はさっき女性が立ってた場所に行き右も左もくまなく探したけれど、もうその姿はなかった。 消えてしまったその影は、誰なのか俺は思い出せないんだ。 俺はもう呆けじいさんなんだ。 目に熱いものが残っていた。地面にしたたった涙に驚いた。なんせもう一年は流してなかったのだ。 次々に溢れて気が付くとおえつを上げて泣いていた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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