「あ、起きてたんだ!」 君の優しい声がした。 「…う、うん」 白い部屋に、壁にある設備を見ると病室なことはわかった。 微かに会社にいた事を思い出した。 「あれ?俺…会社は…?」 君はじっ と見つめて「もういいの。」 と言った。 まるで終わってしまった事のように。 窓から夏の風がふく。 少し潮気のある南風。 空は青く、ムクムクとそびえたつ入道雲たちは夏の訪れを感じさせた。 その時異変に気付いた。 視点が合わない感じがする。さらに徐々にここに運ばれた経緯を思い出した。 うわぁ〜!! っ発狂した俺を見る社員やバイト生の顔が浮かぶ…。 恐怖に脅えていた。 病室の鏡に映った俺の顔は 恐怖に脅えて引き釣っていた。 一瞬でここまで変わってしまうのだろうか…。 その場でまた吐いてしまった。 君は嫌な顔せずふいて、看護婦をよんでくれた。 でも俺は何もかも怖くなった。君の今の行為も何かの意図を疑ってしまう。 俺は10年勤めた会社に捨てられた。 そしてもはやまともな人間の道から外れてしまったのだ。 もう何も俺にはない。もう何もかも…。 この女も同情で今はここにいるが、すぐに見きりをつけて去るに違いない…。 もう夕方頃だろうか、暗くなった空模様にはポツポツ雨がふりはじめていた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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